「貸別荘」や「コテージ」とは、主に、建物全体(家全体)を丸ごと貸し切れるタイプの宿泊施設のことを言います。
旅館やホテルなどとは違い、建物の全体を貸し切れるので他の利用客や施設関係者に気を使うことが少なく、プライベート感や独立性が高いのが特徴です。
多くの貸別荘は玄関が他の利用客とは別の入り口になっていて、リビング・キッチン・トイレなどもあるため専有面積も広く、部屋には通常生活できる程度と同じ設備が整っています。
キッチンや調理器具、冷蔵庫や食器類なども整っていることもあり、それらを使って自分達で食事の準備をします。
自分たち専用の庭やテラス、敷地内のバーベキュー場などでバーベキューができる貸別荘も多くあります。
チェックインからアウトまで、自分達だけの空間で時間を気にすることなく、まさに別荘感覚で過ごせることが最大の魅力です。
ごく一般的な貸別荘について、下で解説していきます。
- もくじ -
プライベート感・独立性が高い
チェックインとチェックアウトのとき以外は、ホテルマン、仲居さん、従業員、他の利用者などとほとんど関わることはありません。
そのため、自分達だけの空間でプライベートやプライバシーが保たれます。
まさに「別荘」を「貸して」もらうというイメージです。
時間が自由でのんびりできる
旅館やホテルなどの場合、食事の時間・お風呂の時間・布団敷きの時間などが決められている場合が多く、慌てたり急いだりといった行動になりがちですが、コテージや貸別荘は食事などが付いていないため、自分達のペースでのんびりと過ごすことができます。
とにかく自由、食事の時間も内容も自由です。
利用できるスペースが広い
建物全体を貸し切れるわけですから専有面積が広く、キッチン・リビング・トイレのほか、中には寝室がいくつかに分かれていたり・お風呂や露天風呂が付いた貸別荘もあります。
一般的な旅館やホテルでは、1部屋に4~5名程度が限界ですが、コテージや貸別荘なら5名以上で同じ部屋に泊まれる施設も数多くあります。
グループ旅行や家族旅行など、大人数でもゆったりと利用できます。
持ち込みがOK
多くの貸別荘では飲食物の持ち込みがOKになっていて自由なところが多いです。
ホテルや旅館では持込みNGのところも多く、なにを頼んでも安くはない別途料金が発生してしまいます。
しかし、コテージや貸別荘なら食べ物・飲み物・お酒・おつまみ・夜食など、近くのスーパーなど安いところで好きなだけ買っていくことができます。
逆に言えば、ほとんどの場合で、自分たちで持ち込まないと食べるものがないことも多いため、その点は注意してください。
料金が安い
宿泊料金については、通常は2人程度だとホテルや旅館の素泊まりと大差はありませんが、特に1棟貸し料金の場合には大人数になればなるほどその差が大きく現れてお得になってくるのも貸別荘のメリットです。
夕食も朝食もプランについていない場合が多いので、食事代なども宿泊料金には含まれず、一般的にはかなり安く済むことが多くなります。
一戸建て・独立タイプ
一戸建てになっている建物そのものを貸し切れ、他の建物とは独立しているタイプです。
広い敷地内に建物が点在していることが多く、そのうちの一つの建物を貸しきることができます。
一般的に貸別荘やコテージというと、このタイプをイメージすることが多いかと思います。
連棟タイプ
玄関となる入口や利用スペースはもちろん別ですが、隣の部屋とは壁でくっついているタイプです。
外観の見た目は一戸建てとあまり変わりませんが、壁を隔てて部屋が連なっていて、アパートのテラスハウスのようなイメージです。
コンドミニアムタイプ
マンションのような集合住宅の1室を貸しきるタイプです。
建物は他の利用者と同じなので独立性は少し低くなりますが、旅館やホテルの客室などと違い、通常生活できる程度の設備は整っています。
家具家電付きマンションの1室を借りるようなイメージです。
その他 ...
貸別荘・コテージとして運営している施設の建物やプランには、トレーラーハウス・コンテナハウス・常設テント・グランピングなどが含まれている場合もあります。
通常生活できる設備一式
一般的には、リビング・キッチン・お風呂・トイレなどの部屋があり、冷蔵庫・調理器具・食器・布団・テレビ・タオルや歯ブラシなどのアメニティ類などは用意されています。
多くの場合で通常生活できる程度の設備は一式すべて揃っています。
(これらがない貸別荘ももちろんありますので、各貸別荘の詳細にてご確認ください)
専用のテラスや庭
専用のテラス・デッキ・庭などが付いていることも多く、自分たちのテラスでバーベキューができる施設もあります。
ベッド・布団
寝る場所やスタイルは、小型の貸別荘は普通のベッド・2段ベッド・ロフトなどが多く、大型の貸別荘になると別室の寝室があったり、広間に布団を敷いて寝るスタイルなど、様々あります。
バーベキュー場
貸別荘の近くや敷地内に専用のバーベキュー場があり、そこを利用してバーベキューを楽しめる施設もあります。
その他 ...
その他に特殊な設備としては、露天風呂・湧き出る本物の温泉などが付いている貸別荘もあります。
貸別荘やコテージに泊まる際には、朝・夕の食事は自分たちで用意することが一般的です。食事方法にもいくつかのパターンがありますので、ご紹介します。
バーベキューで楽しむ
自分たち専用のテラスや庭、敷地内のベーべキュー場などでバーベキューが出来る施設も多く、貸別荘に泊まって旅行する醍醐味のひとつ、貸別荘ならではの食事の楽しみ方です。
多くの貸別荘でバーベキューのセットは用意されていますが、食材などは自分達で買ってきたものを調理します。
貸別荘によっては一般的なバーべキュー食材を販売しているところもありますが、万が一売り切れなんてことになると食事がなくなってしまいますので注意してください。
また、バーベキュー場は事前予約が必要なところも多いので、宿泊の予約をする際に併せて確認と予約を忘れずにしておきましょう。
グループ旅行や家族旅行には特におすすめの食事方法です。
キッチンを使って料理を作る
キッチンには、冷蔵庫・調理器具・食器なども用意されていることが多いため、自分達で食材を買ってきて自由に食事の準備をすることもできます。
ちょっとした2人暮らし気分を味わいたいカップルには特におすすめです。
付近のレストランや食事処を利用する
自分達で食事の準備をしない場合でも、施設内に食事ができるところがあったり、近くのレストランや食事処で自由に食事を取ることもできます。
旅行先でしか食べられないその土地ならではの料理や、近くにある有名店で食事をしたい方にはおすすめです。
食事付きの宿泊プランで利用する
貸別荘によっては、食事付きの宿泊プランを用意しているところもあります。
その場合、敷地内や付近のレストランなどに行って、プラン内容によって用意された料理をいただくことが一般的です。
朝だけ簡単な朝食セットを届けてもらえるような貸別荘もあります。
貸別荘やコテージには、主に2種類の料金設定があります。どちらがお得かは利用人数や料金設定によって変わってきます。
"1棟ごと" の料金(建物料金)
建物の1棟そのものを借りる料金で、人数に関係なく設定された料金のため、何人で利用しても施設に支払う最終的な金額は一律で定額になります。
そうは言っても、もちろん人数には上限がありますので「○名様まで○○円」という設定になります。
人数を増やすことが出来る大型施設の場合でも、一定人数以上は追加料金になることがあります。
なお、人数が少ない場合でも1棟そのものの定額料金になりますので、泊まる人数によって1人あたりの料金や合計金額が安くなるといったことは通常ありません。
家族旅行やグループ旅行など、大人数で貸別荘に泊まるとかなりお得に安く泊まれることがあります。
"1名ごと" の料金(人数料金)
一般的なホテルや旅館などと同じで、人数分の料金になる場合もあります。
この場合は人数が増えるほどに割安になる貸別荘もあります。
例えば「2名利用時
1人1万円」ですが、「5名利用なら 1人5千円」といった感じで、同じ建物を利用する場合でも、人数によって1人あたりの料金が変わってくることがあります。
もちろんですが、2名でも10名でも料金が変わらないことも普通にあります。
「1名分の料金×人数」になりますので、施設に支払う最終的な金額は人数によって変わります。
貸別荘の注意点「設備」
多くの貸別荘では、冷蔵庫・調理器具・食器類・テレビなどが用意されていますが、施設やプラン等によっても異なる場合があるので、確認をしておいた方が安心です。
特にバーベキューを希望する場合は、バーベキューセットの有無のほか、できる場所や時間帯などはしっかりと確認をしておきましょう。
また、人数が多い場合には、ベッドの数や布団の数なども確認しておきましょう。
貸別荘の注意点「プラン」
通常は、建物だけを貸しきって素泊まりのような宿泊プランになりますが、食事付きプランなど各種プランを用意している貸別荘もありますので、宿泊プランの内容はしっかりと確認しておきましょう。
貸別荘の注意点「料金」
1棟ごとの料金なのか、人数ごとの料金なのかはもちろん、最終的な利用人数での合計額面も確認しておいた方が安心です。
さらに、バーベキューをする場合など、バーベキューセットのレンタル料金やバーベキュー場の場所代などが必要になるのかも確認しておきましょう。
また、キャンセル料は何日前から発生するのかも、確認しておく必要があります。
貸別荘利用上の主な注意点
貸別荘は自由に使えることが魅力ではありますが、決まりやルールなども当然ありますので、それらを含めて貸別荘利用上の注意点を少し挙げてみます。
基本的な決まりごとはチェックインのときにフロントで説明を受けたり、インフォメーションブックなどにも載っていますので、最初に確認しておくことをおすすめします。
ゴミ出し・シーツなど
滞在中に出たゴミや、布団のシーツ・枕カバーなどは所定の場所で集めている貸別荘が多くあります。
玄関前・管理棟・ゴミ出し所などに集める場合が多いので、分別の仕方や出し方などを含め、各施設のルールをしっかりと確認し、それに従って利用しましょう。
ルール・マナー
建物は別になっているとは言え、大声は他の建物の人にも聞こえてしまいます。
特に貸別荘やコテージは自然の中の静かな場所にあることも多く、夜は思っているよりも静寂に包まれます。
大騒ぎはもちろんのこと、屋外での携帯電話の通話、深夜早朝の散歩などでも音が響いてしまうことがあるので、他の利用客の迷惑にならないように気をつけ、常識・マナー・ルールを守ってみんなが快適に利用できるように心がけましょう。
なお、家族旅行などで子供が多いとどうしても不意な大声などもあると思いますし、逆に他人の声や音が気になって嫌という人もいると思いますので、そのような場合には出来るだけ隣と離れているような貸別荘を借りると、神経質になりすぎずに済むこともあります。
時間・場所など
主に、チェックインとアウトの時間と場所、バーベキューの時間と場所、花火ができる場合には場所と時間と花火の種類など、事前にしっかりと確認しておきましょう。
貸別荘があるところは敷地が広かったり、迷路のように入り組んでいたりすることも多く、万が一のときのためにも、管理棟・救護室・避難路などを地図で確認しておくことも大切です。
貸別荘やコテージにも色々な種類やタイプがあります。
人数・旅行目的・希望する内容などによっても、探し方や選び方が変わってくる場合があります。
また、同じ建物でも様々な宿泊プランが用意されている場合もあります。
これらを踏まえ、はじめて旅行を計画される方にとって少しでも参考になればと考え、貸別荘の選び方や旅行のコツなどをご案内していきます。
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基本的には関東から近く、1泊2日で旅行できる範囲の貸別荘が中心です。